【小さい会社の事務員】従業員のお母様が亡くなったとき|取引先への連絡・供花・弔電の手配
小さな会社の事務員 水口愛子(みなくちあいこ) です。
男性社員(28歳)の実のお母様が亡くなりました。 自宅闘病中で、年越しはできないだろうって聞いてましたが、その時は突然やってくるものですね。
今の会社で従業員の身内の方が亡くなったのははじめてのこと。
亡くなったとの連絡を受け、事務員の私が行った手配についてまとめておきます。
従業員のお母様が亡くなって手配したこと
取引先への訃報(ふほう)のお知らせFAX
注意:意外に「訃報」の読み方が分からないって場合が多いようです。カタカナの「ト」に見える部分のインパクトが大きくて、「とほう」と読む人もいるかもしれませんが、亡くなったお知らせをすることを訃報と書いて「ふほう」と読みます。
うちは5人の小さい会社なので、社内への訃報のお知らせは口頭やライン、メールで伝え、わざわざ用意しませんでした。
事務員が用意するのはむしろ社外へ向けての訃報のお知らせです。
Wordテンプレートはこちら 訃報
- 従業員との関係
- 亡くなった人の名前
- 亡くなった日時
- 死因(簡単でよい)
- 通夜・葬儀の日時と場所
- 連絡先
以上のことを訃報に記します。
文中にある亡くなった方の名前の後ろにつける「儀」について
「儀」というのは、身内に対する「様」や「殿」にあたる丁寧な表現のようです。父親や母親が亡くなったとき、身内だから呼び捨てにすべきなのでしょうが忍びないし、だからと言って身内に「様」をつけるのもどうかということから、「儀」という表現を使うのだそうです。
会社の従業員の訃報を社外にお知らせする場合は、従業員は身内になるため「儀」を使います。もちろん、社長や社長の両親の場合も同じです。
ここに生前のご厚誼を深謝し、謹んでご通知申し上げます。
従業員本人ではなく、その両親となると面識がない場合がほとんどなので、「生前のお付き合いに感謝します」の意味合いの文に、疑問を持つかもしれませんが、これは訃報の形式的な言い回しなので深く考えなくて大丈夫です。
業務上の文書やメールでも、「いつもお世話になっております」と当たり前のように書きますが、それと同じようなことです。
通夜が自宅の場合
「恐れ入りますが、駐車スペースに限りがございますのでご配慮のほどよろしくお願い申し上げます。」と一言添えるといいかもしれません。
家族葬の場合
最近は家族葬が増えています。私の母親のときもそうでした。
家族葬だから事後報告でいいのではと迷うところですが、その場合も訃報は同じように送る方がいいようです。
その場合は、冒頭の文章の最後の部分「なお、通夜並びに葬儀は、」のあとを
「故人ならびに遺族の遺志により通夜及び葬儀は家族葬にて執り行われます。 謹んでお知らせいたします。」
といった内容にします。
遺族から香典の辞退の申し出があった場合
日時や場所の下に、
「なお、誠に勝手ながらご供物(ご香典)の儀は固くご辞退申し上げます。」
と入れておきます。
ご供花(きょうか)の手配
供花とは、「きょうか」または「くげ」と読みます。
故人に供えるお花のことで、通夜や葬儀のとおきに会場を飾る意味合いもあります。
従業員のお母様の葬儀ですから、会社から供花を手配しました。
供花の手配
葬儀社に手配するのが一番安心な方法です。
手配がしやすいし、葬儀の雰囲気に合わせた花を準備してもらえるので、手配に慣れてないときにとても助かります。また、宗派によっても選ぶ花に違いがあるようなので、そのへんもお任せできるので、葬儀社で手配することをおすすめします。
今回の手配の手順は次の通りでした。
①葬儀社に電話をかけ、「供花の手配をしたい」と伝えます。
②FAX番号を聞かれ、依頼書と供花の種類(写真付き)が送られてきました。
③依頼書に手配する内容を記入しFAXを送ります。
④確認の電話がかかり手配完了です。
一般的に供花には3種類あります。
枕花…お通夜のおり、枕辺にお供えする花
生花…葬儀・告別式にお供えする花
篭盛…祭壇前にお供えする花
供花の単位には、「基」と「対」があります。
「基」は1つの単位で、「対」は1つ×2、つまり2つのセットの単位です。お値段も倍となります。
以前は「対」で送ることが一般的だったようですが、最近は1基で送ることも増えました。
今回、私が手配したのは、スタンド生花(花が2段に飾られたもの)を1基、お値段は15,000円(税別)のものにしました。10,000円くらいを考えていたのですが、供花を手配するところが少ないかもしれないから、寂しくならないようにとの社長の言葉で。
電報(弔電)
電報も葬儀社に依頼することもできるので、供花を手配するなら、そのときに一緒に申し込むのもひとつの方法です。
台紙やメッセージ内容の種類が限られてることが多いですが、良心的な金額の場合が多いです。
私は取引先の葬儀に電報を手配するとき、NTTを利用しています。
慣れてることもあり、今回もNTTで手配しました。
従業員の葬儀に送る電報は、社長と社員一同のものと一緒にしていいのかと迷うかもしれませんが、社長と社員一同で分け、2通にするのが一般的です。
①「115」に電話をかけ「御悔やみ電報をお願いします」と伝えます。
②順番に聞かれることに答えていきます。
・配達日(午前か午後か)
・届け先の電話番号、住所、名称(葬儀会場名)
・受取人(喪主)
・メッセージ(事前に選んでおくとスムーズです)
・台紙(事前に選んでおくとスムーズです)
・送り人の名称(自分の会社名と、社長の名前)
電話をかける前に準備しておくこと
①弔電メッセージと台紙をNTTのサイトで確認しておく。
NTT西日本 電報・弔電の申込み / 御悔やみ文例 / 台紙
NTT東日本 電報・弔電の申込み / 御悔やみ文例 / 台紙
②漢字を口頭で伝えるための準備
電話で電報を申し込むときには、漢字を正しく伝えるためのコツがあります。
例えば「川」という字を伝えるときに「かわ」と言っても、「皮」「河」などもあるので、「三本線の川です」と言うと正しく伝わります。
「そう言えばよかったのか」と後になると思い浮かぶものですが、咄嗟だと言葉に詰まって時間がかかることがよくあります。
なので、漢字は事前にチェックしておく方がスムーズですd( ̄  ̄)
私が利用してるとっても便利なサイトがあります。
まずはここで検索してみてください。
実際にオペレーターの方に伝えると、もっと分かりやすい説明で確認されることもあるので、自分の会社の漢字や、覚えておきたい漢字はメモっておくと、次回のときに便利ですね。
さいごに
今回は従業員のお母様が亡くなったときの、事務員としての手配を経験しました。
- 取引先への訃報のお知らせ
- 供花の手配
- 弔電(社長と社員一同2通)
まずは、お亡くなりになった方の従業員との関係とお名前、通夜、葬儀の日時と場所の確認をします。情報が分かったら速やかに訃報の連絡をしてください。
訃報をお知らせする範囲、供花の種類は、社長に確認を取ってスムーズに進めていきましょう。
社長に、「うちの両親のときも、(手配のこと)頼んだよ。」と言われましたが、現実的にそう遠くないことだと思われます。ご高齢ですから。
基本的には手配は同じになるだろうけど、訃報のお知らせする範囲が大きくなるのである程度確認と準備をしておいた方がいいかもしれません。不幸事で準備するのはあまり気持ちのいいことではないけど、社長の両親となると、社長は葬儀の手配に忙しいでしょうから、その時に判断してもらうのは厳しいでしょうしね。
さいごに事務員としての個人的なことも少し。
御香典について。
一緒に働く同僚のお母様が亡くなった場合ですから、地域の相場もあるでしょうが3,000円~5,000円が一般的かと思います。
従業員数が多く、同僚との関係もあまり深くない場合なら、3,000円お包みするのが多いと思います。部や課でまとめてという場合も一般的。
今回は、小さい会社で従業員同士が密であることもあり、私は5,000円お包みしました。
3,000円でも問題はないと思いますが、これは気持ちですね。
ご冥福をお祈りいたします。